NDA(秘密保持契約)とは?副業を始める前に知っておきたい基礎知識を解説
2026.2.7(土)
副業の募集を探していると、「NDA」や「秘密保持契約」という言葉を目にするかもしれません。
難しそうな法律用語だと感じるかもしれませんが、これはあなた自身を守るための重要な契約です。
初めて副業を始めようと考えている方は、まずはNDAについて詳しく学んでから気になる募集に応募するようにしましょう。
副業を始める前に知っておきたいNDA(秘密保持契約)の重要性
企業が副業人材を受け入れる際、最も懸念することの一つが「情報の漏洩」です。これは、社内の機密情報や顧客データが外部に漏れると、企業は大きな損害を被る可能性があるためです。
したがって、業務委託契約を結ぶ前に情報の取り扱いルールを定めたNDA(秘密保持契約)の締結が求められます。
NDAは企業を守るためだけのものだと思われがちですが、実は副業をする個人にとっても重要です。
なぜなら、契約によって「何が秘密情報なのか」が明確になり、知らずに情報を漏らしてしまうリスクを避けられます。また万が一トラブルが起きた際にも、契約内容に基づいて責任の所在を明確にできる点も、副業を始める個人を守るためには重要でしょう。
つまりNDAは、企業と個人が互いに安心して仕事をするための「信頼の土台」と言えます。この契約を正しく理解して適切に結ぶことは、プロフェッショナルとして信頼される第一歩となります。
NDA(秘密保持契約)とは?基本を解説
まずはNDAの基本的な意味や、似た言葉との違いについて整理しておきましょう。
言葉の意味を正しく理解すれば、契約書への苦手意識も薄れるはずです。
NDAの定義と副業で必要とされる理由
NDAとは「Non-Disclosure Agreement」の略称で、日本語では秘密保持契約と呼ばれます。これは取引を通じて知り得た相手方の秘密情報を、第三者に開示したり許可された目的以外で使ったりすることを禁止する契約です。
副業では、本業とは異なる企業の内部情報に触れる機会が多くなります。
例えば未発表の新商品情報や、独自の技術ノウハウ、顧客リストなどがそれに当たります。これらの情報は企業の競争力の源泉であり、外部への流出は防がなければなりません。
企業は副業人材に対して、「プロとして情報を適切に扱ってくれるか」を厳しく見ています。
そのためNDAを締結することは、あなたが情報の重要性を理解し責任を持って業務に取り組む姿勢を示すことにもつながります。
NDA・機密保持契約・CAとの違い
契約書には「NDA」以外に、「機密保持契約」や「CA」といった名称が使われることがありますが、これらの契約書は基本的にすべて同じ意味の契約を指しています。
- NDA(Non-Disclosure Agreement):最も一般的な呼び方
- 機密保持契約/守秘義務契約:NDAの日本語訳
- CA(Confidentiality Agreement):M&Aなどの場面で使われることが多い
名称が異なっていても、契約の目的や効力に大きな違いはありません。
ただし契約書の内容は副業の募集ごとに異なるため、タイトルだけで判断せず必ず中身の条項を確認することが大切です。
NDAを締結する適切なタイミング
NDAを締結するタイミングは、原則として秘密情報を開示する前です。具体的には業務委託契約を結ぶのと同時、あるいはその直前に行われるのが一般的です。
場合によっては、正式な発注前の「検討段階」でNDAの締結を求められることもありますが、これは業務内容の詳細を説明するために、社外秘の情報を伝える必要があるためです。
もしNDAを締結する前に重要な情報を伝えられそうになった場合は、「先に秘密保持契約を結ばなくて大丈夫ですか?」と確認すると良いでしょう。
これによりあなたのコンプライアンス意識の高さが相手に伝わり、信頼感が高まります。
副業でNDAを締結するメリットと注意点
NDAは単なる形式的な手続きではありません。副業をするあなた自身にとっても大きなメリットがある一方で、注意すべき点も存在します。
メリット:安心して業務に集中でき、信頼関係を築ける
NDAを締結すると、業務に必要な情報をスムーズに共有してもらえるようになります。
企業側も「契約を結んでいるから大丈夫」という安心感があるため、より深い情報や重要なデータをあなたに託しやすくなるのです。
結果としてあなたは質の高いアウトプットを出しやすくなり、クライアントからの評価も上がります。
また契約手続きを適切に行うこと自体が、ビジネスパーソンとしての信頼性を高める要素となります。
メリット:情報漏洩時のリスクから自身を守れる
「契約を結ぶと責任が重くなる」と感じるかもしれませんが、実は逆の側面もあります。
NDAでは「何が秘密情報にあたるのか」が定義されるため、守るべき情報の範囲が明確になります。
もしNDAがない状態でトラブルが起きた場合、「あれもこれも秘密だった」と後から言われるリスクがあります。
しかし契約書で範囲が限定されていれば、過度な責任追及から自分を守ることができます。また、公知の情報などが秘密情報の対象外だと明記しておけば、無用なトラブルを回避可能です。
注意点:本業の就業規則と競業避止義務を確認する
副業をする際に特に注意したいのが、競業避止義務です。これは所属する企業と競合する他社での業務や、自ら競合する事業を行うことを禁止する義務を指します。
NDAの中に、秘密保持だけでなくこの競業避止に関する条項が含まれていることがあります。
その内容が「契約終了後も数年間は同業他社で働いてはいけない」といった厳しいものだと、将来のキャリアや他の副業の機会を狭める可能性があります。
また本業の就業規則でも競業避止が定められている場合が多いため、副業先との契約内容が本業のルールに違反していないか慎重に確認する必要があります。
競業避止義務の詳しいルールについては、こちらの記事で詳しく解説しておりますので参考にしてください。

注意点:保護される「秘密情報」の範囲を明確にする
NDAにおいて最も重要なのが「秘密情報の定義」です。
ここが曖昧で「一切の情報」のように広範囲に設定されていると、自分がすでに知っていた知識まで秘密情報として扱われる恐れがあります。
一般的には、以下の情報は秘密情報から除外される(例外規定)のが通例です。
- 開示された時点で、すでに公知となっていた情報
- 開示された後、自分の責任ではなく公知となった情報
- 開示される前から、正当に所持していた情報
- 正当な権限を持つ第三者から、秘密保持義務を負わずに入手した情報
契約書を確認する際は、これらの例外規定が盛り込まれているかを必ずチェックしましょう。
【初心者向け】NDAの主要な条項をわかりやすく解説
契約書特有の言い回しは難解ですが、ポイントを押さえれば理解しやすくなります。ここではNDAで必ずチェックすべき主要な条項について解説します。
目的外使用の禁止
開示された秘密情報を、契約で定めた目的以外に使ってはいけないという条項です。
例えば「Webサイト制作のために提供された顧客データ」を、自分の別のビジネスの営業活動に使うことは禁止されます。
この「目的」が具体的に書かれているかどうかが重要で、「本件業務の遂行のため」など範囲が明確になっているか確認しましょう。
秘密保持義務
秘密情報を第三者に漏らしてはいけないという、NDAの核心となる条項です。ここでは情報の管理方法についても触れられることがあります。
例えば「善良なる管理者の注意をもって管理する(善管注意義務)」といった表現が使われます。これは職業や地位に見合った一般的な注意を払って情報を扱う、という意味です。
パスワードをかけずにカフェで作業をして画面を覗き見られるような行為は、この義務に違反する可能性があります。
有効期間と存続条項
契約がいつまで有効かを示す条項です。
「契約締結日から1年間」のように期間が定められることもあります。また契約終了後も「業務終了後3年間」のように秘密保持義務が存続する期間が定められる場合もあります。
注意が必要なのは、契約期間が終わった後も秘密保持義務が残る存続条項(残存条項)です。
業務が終わったからといって、すぐに秘密情報を公開して良いわけではなく、重要な技術情報などは半永久的に秘密保持が求められる場合もあります。
情報の返還・破棄
業務が終了した際に、預かっていた秘密情報をどう処理するかを定めた条項です。一般的には相手方に返還するか、復元できない状態で破棄(削除)することが求められます。
デジタルデータの場合、自分のPCやクラウドストレージから確実に削除します。必要であれば「削除証明書」を提出することもあります。
うっかりデータを残したままにしていると、後々トラブルの原因になるため注意が必要です。
損害賠償
もし秘密保持義務に違反して相手に損害を与えてしまった場合、損害賠償を支払うことを定めた条項です。
ここでは賠償額の範囲が重要になります。
「通常生ずべき損害に限る」のか、それとも「一切の損害」を含むのかでリスクの大きさが変わります。
また賠償額の上限(例えば業務委託料の総額までなど)が設定されているかも確認すべきポイントです。
副業のNDA締結でよくある質問
初めてNDAを結ぶ際によくある疑問をまとめました。実務的な手続きで迷わないよう、確認しておきましょう。
NDAの契約書に収入印紙は必要?
原則として、NDA(秘密保持契約書)のみであれば収入印紙は不要です。これは、印紙税法において秘密保持契約書は、課税文書に該当しないためです。
ただし一つの契約書の中に「業務請負」や「継続的取引」に関する内容が含まれる場合は、課税文書とみなされ印紙が必要になることがあります。
契約書のタイトルだけでなく、中身に金銭の支払いや業務委託に関する条項が含まれていないか確認しましょう。
電子契約での締結は有効?
はい、電子契約での締結は法的に有効です。
近年では、クラウドサインやGMOサインなどの電子契約サービスを利用してNDAを締結するケースが増えています。
電子契約には製本や郵送の手間が省け、契約締結までのスピードが速いといったメリットがあるほか、保管や管理が容易な点も魅力です。
電子契約であれば契約内容が課税文書に該当する場合でも、収入印紙は不要となります。
契約書のひな形はどこで手に入る?
企業側から契約書が提示されるのが一般的ですが、自分で用意する必要がある場合は経済産業省が公開しているひな形を参考にするのがおすすめです。
経済産業省のWebサイトでは、「秘密保持契約書」の各種ハンドブックやひな形が無料でダウンロードできます。
これらは公平な観点で作成されており、条項ごとの解説も充実しているため初心者でも安心して利用できます。
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NDAを正しく理解し、安心して副業への第一歩を踏み出そう
NDA(秘密保持契約)は、副業を始める上で避けては通れない重要なステップです。
しかしその内容を正しく理解していれば、決して怖いものではありません。むしろ契約を通じて企業との信頼関係を深め、プロフェッショナルとして活躍するための土台となります。
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